「おトク」と「キレイ」

例によって某エステ会社のメルマガの原稿など執筆。

毎回,このメルマガの原稿を書く度に,今まで原稿を書いてきたPCやプログラムの世界とは違うなあと感じる”小さなこと”に出会います。

今回気がついたのがタイトルの2つの単語。

「お得」ではなくて「おトク」。「オトク」ではなくて「おトク」。改めて見せられると,たしかにこの表記はよく見かけるわけですけど,自分でテキストをタイプしていて,この変換は絶対にしないわけです。

もうひとつが「キレイ」。これはね,ちょっとわかる。”きれい”を変換すると,およそ使いたい意味の”きれい”に該当すると思われる変換候補が2つ出ます。「綺麗」と「奇麗」。前者が一般的なんですが,たしかに字として難しい。難しいから,おそらく略表記としての後者が存在します。でも後者を使うと”うつくしい”みたいなニュアンスから遠ざかる。なんだか”へんなもの”みたいに見える。

だからひらがなで…と思ったらカタカナで「キレイ」。「綺麗」の方が雰囲気があると思うんですけどね。

たとえば小説を読んでいて「キレイな人だ」って台詞が出てきたら気持ち悪い。自分が小説書いたら死んでも使わないか,意図的に(ここで園田が言わんとするニュアンスが伝わる人は大好きです)使うかのどっちかです。

「おトク」にしろ「キレイ」にしろ,どこかの誰かが始めなくちゃ,こういう単語の書き方は生まれないんだけど,どこかの誰かが書いたことに感銘を受けた人が多いから,巡り巡って自分のIMEの上で変換されることになったんですね。

まだ一発で変換できないけどな

生みの親はきっとコピーライターなんだろうなあ。ああ,こういうのを日本語の乱れだとか言い出すつもりは全然ないんですよ。言葉の中に隠したいニュアンスを漢字やひらがなやカタカナの組み合わせの中から探し出した,いわば言葉の芸術なんだと思います。

芸術ってのは,それが作品と呼ばれれば諸手を挙げて褒めそやさなくてはならないものではありません。その作品を嫌いな人がいてもいい。モナリザが有名だから,あれはいいものなんだって決めつける必要はないんです。嫌いなら嫌いとハッキリ言えばいい。

「おトク」と「キレイ」を芸術作品だと決めちゃってみて,そしてここに自分の感じた評価を述べるわけです。

大嫌いだ!

本当にストレスの溜まる仕事だよ,このメルマガ。

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